作品概要

ラウラ》は、画家のジョルジョーネによって描かれた作品。制作年は1506年から1506年で、ウィーン美術史美術館に所蔵されている。

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『ラウラ(Laura)』はイタリアルネサンス期ヴェネツィア派、ジョルジョーネによる1506年頃の作品である。ウィーン美術史美術館所蔵。

この肖像画は花嫁の若い女性を描いたものである。ジョルジョーネの他の作品と同様に、この作品にはサインがない。しかし、これはジョルジョーネの作品ということに対して議論の出ない数少ない作品の一つである。この作品の裏面には本人よる16世紀初頭のものとみなされる刻印が記されてあり、ジョルジョーネが作者である事と日付も記されている。それによってこの作品が信頼できる日付が記されたこの画家の唯一のものとなっている。

若い女性の背景には純潔を表す月桂樹が描かれており、婚礼用のヴェールを纏っている。毛皮の外套を自ら開いたポーズからは、乳房がのぞいている。これはおそらく、愛の提供と子供たちに恵まれた結婚生活の繁栄(したがって、母性)を意味するかもしれない。月桂樹が純潔の象徴であるように、のぞかせた乳房は花嫁が結婚によりもたらす豊かさ、繁栄のシンボルであると言えよう。

あらわになった乳房を俗悪であると見なすのは、19世紀や20世紀初頭のとりすましたものの見方だけでなのである。16世紀では、裸体が非難されることはなく、公に遠慮なく発表された。この作品もその一つである。おそらく、我が花嫁の魅力を世に知らせることを願った誇り高い貴族により、公に発表されたのであろう。彼女の豊潤な体つき、それと共に美徳と純潔は、同時代のヴェネツィア派の理想美に完全に沿ったものであった。

女性の肩と上半身に巻き付いたヴェールは婚礼用のヴェールで、彼女の右胸は子孫繁栄の為だけに男性を受け入れたという古代の伝説が残る、アマゾン(ギリシャ神話の女性戦士)の有名な純潔を示唆している。当時のモラルでは、結婚の上だけで子孫繁栄が許されていることから、アマゾンに対する言及は結婚上の忠誠に対する妻の責任を示している。

一方では、この女性は高級娼婦だという説もある。確かに「ラウラ」に影響を受けた伝統的なヴェネチア派の多くの絵画の人物は、しばしば、神話の登場人物や、抽象的な資質が擬人化された人物のようなポーズをとり、高級娼婦と解釈されることもある。

この作品はレオナルド様式をとり入れるために、ジョルジョーネのベッリーニ模倣の放棄を示した。

《ラウラ》の基本情報

  • 画家ジョルジョーネ
  • 作品名ラウラ
  • 制作年1506年-1506年
  • 製作国イタリア
  • 所蔵ウィーン美術史美術館 (オーストリア)
  • 種類油彩
  • 高さ41cm
  • 横幅33.6cm
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