作品概要

キリストの誕生》は、画家のサンドロ・ボッティチェリによって描かれた作品。制作年は1476年から1476年で、フィレンツェ サンタ・マリア・ノヴェッラ大聖堂に所蔵されている。

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フィレンツェのサンタ・マリア・ノヴェッラ大聖堂のリュネットに描かれているサンドロ・ボッティチェリ作「キリストの誕生」は、ジョヴァンニ・ディ・ザノービ・デル・ラーマの依頼で、葬儀用の礼拝堂の装飾として注文されたものである。19世紀には、マザッチョが描いた「三位一体」の上に飾られていたこともある。

作品全体の構図は非常にシンプルながら、その効果は絶大である。もともと、教会の壁の上部に飾られることを意識して描かれているため、込み入った構図はボッティチェッリは最初から考えていなかったようだ。1460年代後半に、ボッティチェリの師匠フィリッポ・リッピがスポレートのドゥオモに描いた「聖母マリアの生涯」が、この作品に大きな影響を与えたと言われている。作品の左側にひざまずく聖母マリアは、両手を合わせて生まれたばかりのイエスを拝んでいる。イエスは、まるで母親のほうに両手をさしのべて、今にも立ちあがるようなポーズで描かれている。聖ヨセフは、伝統に忠実に肘をつき手で頭を支えて眠り込んでいる。作品の中心には空間があり、馬小屋の外から牛とロバが聖家族を見守っているという心温まる意匠である。マリアの後ろには、洗礼者ヨハネの幼い姿が描かれている。

聖家族が過ごす馬小屋の石造りの壁は、ボッティチェッリの「東方三博士の礼拝」にも同様の表現が見られる。暗いトーンの壁を背景に、聖母マリアや聖ヨハネの衣装の鮮やかな色が浮き上がってくる。聖母マリアと聖ヨセフの表情も穏やかな落ち着いたものとなっており、充実したキャリアを着実に歩んでいたボッティチェッリの技能の成熟が著しい作品である。

《キリストの誕生》の基本情報

  • 画家サンドロ・ボッティチェリ
  • 作品名キリストの誕生
  • 制作年1476年-1478年
  • 製作国イタリア
  • 所蔵フィレンツェ サンタ・マリア・ノヴェッラ大聖堂 (イタリア)
  • 種類フレスコ画
  • 高さ200cm
  • 横幅300cm
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