作品概要

若い女性に婚資を贈るヴィーナスと三美神》は、画家のサンドロ・ボッティチェリによって描かれた作品。制作年は1486年頃年から1486年頃年で、パリ ルーヴル美術館に所蔵されている。

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1486年頃に、サンドロ・ボッティチェッリがフィレンツェ郊外にあるレンミ・トルナブオーニの別荘に描いたとされているのが「若い女性に婚資を贈るヴィーナスと三美神」、「自由七科に紹介される若者」のフレスコ画である。

この作品の制作の経緯や、描かれた人物についてははっきりしたことはわかっていない。推測では、1486年6月15日に結婚したロレンツォ・トルナブオーニとジョヴァンナ・ディ・マーゾ・アルビッツィのために描かれたと言われている。ロレンツォ・トルナブオーニは、ロレンツォ・イル・マニーフィコ・デ・メディチの従兄弟にあたる。

フレスコ画は1863年に良好とはいえない保存状態で発見された。壁から引きはがされたフレスコ画は古物商によって売られ、1882年からルーヴル美術館の所蔵となっている。

欠損している作品左側には、噴水があったと推測される。庭園内でヴィーナスを取り囲むようにして三美神が歩いている。ギリシア神話の女神たちだが、衣装はボッティチェッリの時代の富裕な女性たちのそれである。

当時のボッティチェッリは、メディチ家が主催するプラトンアカデミーに参加しており、このシーンもその風潮に従って「夜」を背景に描かれたと考えられている。ダンテも著述しているように、神や擬人化された「徳」が人間と遭遇するのは「夢の中」というのが不文律であったためである。

右下にはかわいらしいプットが描かれているが、破損している部分にはトルナブオーニ家かアルビッツィ家の紋章が描かれていたようだ。

作品は、間違いなくボッティチェッリの最大の魅力であった「優美」が全体にあふれており、女性たちの衣服や髪型の洗練からもそれは充分に感じられる。女性たちの表情は、ボッティチェッリ特有の愁いに満ちたものであるが、作品全体からはメランコリーはまったく感じられず、それ故にメディチ家に最も近い貴族の結婚記念に描かれたという仮説も充分に納得がいくものになっている。

《若い女性に婚資を贈るヴィーナスと三美神》の基本情報

  • 画家サンドロ・ボッティチェリ
  • 作品名若い女性に婚資を贈るヴィーナスと三美神
  • 制作年1486年頃年-1486年頃年
  • 製作国イタリア
  • 所蔵パリ ルーヴル美術館 (フランス)
  • 種類フレスコ画
  • 高さ211cm
  • 横幅284cm
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