作品概要

聖セバスティアヌス》は、画家のサンドロ・ボッティチェリによって描かれた作品。制作年は1473年から1473年で、ベルリン絵画館に所蔵されている。

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サンドロ・ボッティチェッリが1473年1月に制作を完了させた「聖セバスティアヌス」。美術史家アレッサンドロ・チェッキは、ボッティチェッリが1月20日の「聖セバスティアヌス」の祭日に合わせて、およそ20ヶ月で仕上げた作品ではと推測している。

またヴァザーリの著述では、ボッティチェッリが描いた「聖セバスティアヌス」は、フィレンツェのサンタ・マリア・マッジョーレ教会内に飾られていたという。

痩身で美青年の聖セバスティアヌスは、一本の木にくくりつけられて殉教の印である矢を何本か体に受けている。彼の後ろには、穏やかな自然の風景が広がっている。背景の巧みな技法により、主役の聖セバスティアヌスがより巨大に見える効果をもたらしている。また、聖セバスティアヌスが両足を木の切り株に乗せている表現も、作品に奥行を持たせている。半裸体の聖セバスティアヌスの見事な肉体の表現も、20代後半のボッティチェッリの急激な技量の成熟を証明している。

当時のボッティチェッリは、メディチ家が主催するプラトン・アカデミーに参加し、マルシリオ・フィチーノやアーニョロ・ポリツィアーノといった一流の人文主義者たちの影響を強く受けていた。1470年に描いた「剛毅」をはじめ、当時ボッティチェッリが選んだテーマには、プラトン・アカデミーから刺激を受けたものが多い。

「聖セバスティアヌス」の達観した視線にも、そうした影響が感じられる。作品は、人間の肉体への賛美とともに、そうした世俗的な空気とは切り離された聖人の聖性も充分に感じることができるルネサンスの気韻に満ちた作品である。

《聖セバスティアヌス》の基本情報

  • 画家サンドロ・ボッティチェリ
  • 作品名聖セバスティアヌス
  • 制作年1473年-1473年
  • 製作国イタリア
  • 所蔵ベルリン絵画館 (ドイツ)
  • 種類テンペラ画
  • 高さ195cm
  • 横幅100cm
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