作品概要

男性の肖像》は、画家のサンドロ・ボッティチェリによって描かれた作品。制作年は1483年頃年から1483年頃年で、ロンドン ナショナルギャラリーに所蔵されている。

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1483年ごろにサンドロ・ボッティチェッリが描いた「男性の肖像」は当時の慣習を破り、真正面から肖像画が描かれている。当時の風習では、肖像画はフランドル派の影響を受けて横向きに描かれるのが通常であった。背景は黒く、左側から光が当たるよう陰影が施されているのは、当時の伝統に忠実である。

左から当たる光により、深い彫りの顔立ちにさらに影が宿り、若い男性の内部まで写すような肖像画となっている。正面を向いて描かれたことで、鑑賞者との対話が生まれる構図である。目は大きく、鼻筋も太く鼻孔が大きい。唇は肉厚で、ほお骨が高い。ボッティチェッリがこの作品の10年ほど前に描いた「国父コジモ・デ・メディチのメダルを持つ男性」の肖像と同様、線には緊張感が見られる。

若者とおぼしきこの男性は、瞳と同じ色の茶色の衣服を身につけている。首からあわせにかけて毛皮の縁取り刺されており、首もとからは白と黒のシャツあるいは下着がのぞいている。髪の毛は多く大きなうねりを見せており、当時のフィレンツェの富裕層がよく身につけている赤い帽子をかぶっている。

ボッティチェッリが数々の優美な聖母子像を描き、ヴァティカンのシスティーナ礼拝堂のフレスコ画の制作のためにローマに招聘された後に描かれた作品とされ、彼の代表作となる「春」「ヴィーナスの誕生」とほぼ同じ時期に描かれた全盛期の筆からなる作品と見てまちがいない。

モデルについてはまったく不明であるが、当時のボッティチェッリの状況を考えるとメディチ家に近い貴族の一人と推測される。

《男性の肖像》の基本情報

  • 画家サンドロ・ボッティチェリ
  • 作品名男性の肖像
  • 制作年1483年頃年-1484年頃年
  • 製作国イタリア
  • 所蔵ロンドン ナショナルギャラリー (イギリス)
  • 種類テンペラ画
  • 高さ37,5cm
  • 横幅28,2cm
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