作品概要

ロトと娘たち》は、画家のルーカス・クラナハによって描かれた作品。制作年は?年から年で、美術史美術館に所蔵されている。

この作品はルカス・クラナハ(父)による油彩画である。画面には一人の老人と二人の若い女性が描かれている。ロトとその二人の娘である。彼らのエピソードは『旧約聖書』「創世記」11章から14章で語られる。ロトとその家族はイスラエルのソドムの町に住んでいた。その当時ソドムの町とその近隣のゴモラの町は神を敬わない人が多く、風紀が著しく乱れていた。神は怒り、二つの町を滅ぼそうと決めた。

しかしロトは義人であったために神は天使を遣わせて町から事前に逃げるよう命じた。逃げる際は後ろを振り返ってはならないと言われていたにも関わらずロトの妻とは振り返ってしまった。そのため彼女は塩の柱となってしまった。残ったロトと娘らは洞窟に住むことになったが、二人の娘には結婚相手を見つける術がなかったので、父親であるロトを酒に酔わせて近親相姦によって身ごもった。その子らはモアブ人とアンモン人の祖先となったという。

画面の奥では暗い夜空に真っ赤な火柱が何本も上がり、ソドムとゴモラの町が焼けている。青灰色の雲がそれを縁取り、まるで画中画のように見える。奥から手前へ続く道の途中には異時同図的に逃げてくるロト一家が見えるが、母親は既に塩の柱と化している。前景にはロトを挟んで二人の娘がいて、それぞれ着飾って一人は父親の持つ盃に酒を注ぎ、もう一人は腕に自分の腕を絡ませている。

クラナハはここで聖書の物語を再現することよりも、妖艶な女性の魅力を表現することに重点を置いているように見える。二人の娘はクラナハの時代の流行の衣裳を身につけている。右の娘は父を誘惑しつつも、こちらに目を向けて絵を見る者までを魅了しようとしているのである。

《ロトと娘たち》の基本情報

  • 制作者:ルーカス・クラナハ
  • 作品名:ロトと娘たち
  • 制作年:不明-1528年
  • 製作国:ドイツ
  • 所蔵:美術史美術館 (オーストリア)
  • 種類:板、油彩
  • 高さ:56cm
  • 横幅:37cm
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