作品概要

十字架の下のマインツ大司教アルブレヒト・フォン・ブランデンブルク》は、画家のルーカス・クラナハによって描かれた作品。制作年は1520年から1520年で、アルテ・ピナコテークに所蔵されている。

キリストの磔刑像の下にマインツ大司教アルブレヒト・フォン・ブランデンブルクが大きなクッションを下に敷いて跪いている。ルカス・クラナハ(父)によるこの絵は1520年から1525年ごろ大司教アルブレヒト自身の注文を受けて描かれた。

アルブレヒト・フォン・ブランデンブルクはドイツ国内で最も勢力のある貴族の家系の一つであるホーエンツォレルン家の一員で、ブランデンブルク選帝侯ヨハン・ツィーツェロの末子として生まれた。兄ヨアヒムが選帝侯位を継いだのに対し、アルブレヒトは聖職者として権力の道を歩んだ。彼は23才で早くもマグデブルク大司教となっとのをはじめとして、24才でマインツ大司教をも兼任した。このような大司教位の兼任は先例がなく、教皇庁に多額の献金をした結果である。

さらに28才の時には枢機卿にも叙せられた。著しい出世の裏にはドイツ有数の商人フッガー家からの多額の借金があり、またアルブレヒト自身派手好きでもあったため、その資金として彼は贖宥状を乱発した。それがマルティン・ルターによる批判、さらには宗教改革の引き金になったとして、アルブレヒトは西欧におけるキリスト教分裂の元凶という側面ばかりがクローズアップされる。しかしアルブレヒトは豊かな完成をもつ美術コレクターであり、クラナハをはじめ同時代の芸術家は彼の恩恵を多く受けた。

この絵でアルブレヒトは十字架のキリスト像の前で跪いている。十字架のキリストは像というよりもむしろそこにいるかのように描写されており、アルブレヒトがキリストの受難を非常にリアルに瞑想していることが表されている。

アルブレヒトの赤いローブとキリストの白い腰布、背景の雲のグラデーションはクラナハの鋭い色彩感覚を証明している。

《十字架の下のマインツ大司教アルブレヒト・フォン・ブランデンブルク》の基本情報

  • 制作者:ルーカス・クラナハ
  • 作品名:十字架の下のマインツ大司教アルブレヒト・フォン・ブランデンブルク
  • 制作年:1520年-1525年
  • 製作国:ドイツ
  • 所蔵:アルテ・ピナコテーク (ドイツ)
  • 種類:板、油彩
  • 高さ:158.4cm
  • 横幅:112.4cm
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