作品概要

アウグスティヌス会士としてのマルティン・ルター》は、画家のルーカス・クラナハによって描かれた作品。制作年は?年から年で、メトロポリタン美術館に所蔵されている。

この作品はルカス・クラナハ(父)による銅版肖像画である。描かれているのはマルティン・ルター(1483-1546)である。ルターは1517年10月31日に『95ヵ条の論題』をヴィッテンベルク城付属教会の扉に張り出し、贖宥状の乱発をはじめとしたカトリック聖職者の腐敗を批判した。これが宗教改革の発端であるとされている。

この画面ではルターはその服装からアウグスティヌス会というカトリックの修道会の一員として描かれていることがわかる。彼はこの修道会に1506年に加入した。

クラナハはルターのごく親しい友人であり、また支援者でもあった。ルターの教えはクラナハの絵のいくつかにはっきりと表れている。このルターの肖像は1520年に制作されたが、この年ルターは教皇権の否定や贖宥状の批判といった内容のパンフレットを何枚も出版しており、クラナハはそれに協力している。

下にラテン語で書かれた銘文には、この紙や描かれたルター自身、そして描いたクラナハは皆いつか無に帰すが、ルターの教えは永遠であるという意味のことが述べられている。銘文の最下部には羽が生え、王冠を被り、指輪をくわえた蛇が描かれているが、これはクラナハが1508年に主君であるザクセン選帝侯フリードリヒ賢公から拝領した彼自身の紋章である。クラナハはカトリック側の批判にさらされるルターの肖像画を制作・出版するにあたっても恐れずに自分の紋章を描き込んだ。

銅版画の性質上、何度も刷るに従って原版がすり減り、出来上がりの質が悪くなっていく。最初の刷りでは左上に髭の生えた正体不明の男性の横顔がはっきりとみえるが、後の刷りでは不明瞭になり、その意味も判然としない。

《アウグスティヌス会士としてのマルティン・ルター》の基本情報

  • 制作者:ルーカス・クラナハ
  • 作品名:アウグスティヌス会士としてのマルティン・ルター
  • 制作年:不明-1520年
  • 製作国:ドイツ
  • 所蔵:メトロポリタン美術館 (アメリカ)
  • 種類:エングレーヴィング
  • 高さ:15.8cm
  • 横幅:10.7cm
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