作品概要

ヤーコプ・フッガーの肖像》は、画家のアルブレヒト・デューラーによって描かれた作品。制作年は?年から年で、アウグスブルク国立絵画館に所蔵されている。

1518年にアウグスブルクで行われた帝国議会の期間中にアルブレヒト・デューラーはヤーコプ・フッガーを木炭でスケッチした。アウグスブルク出身のヤーコプ・フッガー(1459-1525年)は当時のドイツにおいて最も富裕な商人であった。ヴェネチアで商売の方法を学んだ彼はヨーロッパ中にビジネスのネットワークを持っていた。そのネットワークはヨーロッパで最も重要な金融機関でもあり、銀山と銅山を独占的に管理していた。また、バチカンの教皇ユリウス2世、レオ10世、アドリアヌス6世から硬貨の鋳造権を得ていて、教皇庁の税収管理の特権をも得ていた。さらに彼は神聖ローマ帝国の皇帝マキシミリアン1世とカール5世に対して多額の政治資金や軍事資金を貸し付けてもいた。特にカール5世の皇帝選出にあたっては300000フロリンもの貸与を行った。
1508年に皇帝マキシミリアン1世は彼に貴族の称号を与え、教皇レオ10世も彼に教皇庁内での地位を与えた。1519年に彼はアウグスブルクに「フッガーライ」を建設した。これはいわば都市の中の小都市で、そこには106もの小さな家々が立ち並び、貧しい人々の救済に充てられていた。
この肖像画でヤーコプ・フッガーは豪奢な毛皮のコートを身にまとっている。重ね合わされたコートのシルエットはピラミッド型の構図を作り出していて、この肖像画に堅固な印象を与えている。同時に柔らかい質感のコートは雄牛のように力強い首の上の厳しい顔つきとは好対照を示している。優雅な青い背景から入念な筆遣いで描かれた顔の肌の色だけが、力強さと厳しさをいくらか緩和している。シンプルな金のベレー帽だけが装飾らしい装飾であり、デューラーは彼に身を飾るものを必要としない強い人格を見出したのかもしれない。

《ヤーコプ・フッガーの肖像》の基本情報

  • 制作者:アルブレヒト・デューラー
  • 作品名:ヤーコプ・フッガーの肖像
  • 制作年:不明-1520?年
  • 製作国:ドイツ
  • 所蔵:アウグスブルク国立絵画館 (ドイツ)
  • 種類:カンヴァス、テンペラ
  • 高さ:69.4cm
  • 横幅:53cm
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