作品概要

地獄の自画像》は、画家のエドヴァルド・ムンクによって描かれた作品。制作年は1903年から1903年で、ムンク美術館に所蔵されている。

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エドヴァルド・ムンクが夏の間に滞在した家の庭で裸で立っているこの「地獄の自画像」は、1903年の夏に製作された。彼は同年同じく別な自画像をも製作している。「地獄の自画像」は ムンクがこの時期自分の立場を人間として画家としてどのように感じていたかを明らかに表現している。プライベートはまさに地獄だった。

この作品の中では、エドヴァルド・ムンクは自分の裸体と全く防御されていない顔を前景に位置付けている。曖昧な背景は激しく表現された筆法で描かれ、それが強く神経質な雰囲気を醸し出している。色の幅は、黄色・オレンジからオレンジ・茶色、それに赤から黒へと変化し、それが炎と煙を想起させる。

顔の左横に大きく広がる黒い部分は、凄まじい脅迫概念の影の形を成し、それは墓場或いは素晴らしい黒い羽といったアイディアを連想させうる。頭とその黒い輪郭線は、後ろから光に照らされているような感じで赤色に染まっている。これらのせいで、肌はワックスのような黄色の色調を醸し出し、また目の辺りの白い色を強調している。このようにして、光の効果はこの絵の不気味な雰囲気を演出している。

首の周りの傷は赤い筆法で描かれている。明らかに精神的苦境にあったにもかかわらず、この絵の主人公は救いようのない犠牲者の様を呈してはいない。ムンクは自己に安心した様子でまっすぐに立ち、まるで公務上の自画像に自分をさらけ出しているかのように、腕を組んで構えてみせている。彼は完全に自分のむごたらしい状況を理解しているが、それに屈しないことを決めている。

彼はむしろ、彼自身の陰鬱な王国で黒い支配者として自画像を作成している。炎と煙は、罪の意識と内なる苦悩、またエネルギッシュな憤怒を力強く表している。

《地獄の自画像》の基本情報

  • 画家エドヴァルド・ムンク
  • 作品名地獄の自画像
  • 制作年1903年-1903年
  • 製作国ノルウェー
  • 所蔵ムンク美術館 (ノルウェー)
  • 種類油彩
  • 高さ82cm
  • 横幅66cm
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