作品概要

窓の外を眺める少女》は、画家のエドヴァルド・ムンクによって描かれた作品。制作年は1892年から1892年で、シカゴ美術会館に所蔵されている。

エドヴァルド・ムンクの生涯と芸術は文化的な不安の概念の典型を示すようになっていた。とりわけそれは、彼の代表的作品である「叫び」(ノルウェー・オスロ国立美術館所蔵)によって具体的に表現されている。この作品の中で、彼の線によって形をとる巧みな描き方と、心をかき乱すような悲鳴を上げる顔の描写は、明確に分かり易い苦悩を表現することにつながっている。

しかしながら、この聖像的な絵を製作する少し前に、ムンクは様々な違ったスタイルと主題を試みていた。その中の1つは、彼の作品の後の表現性の発端となっている。その中の変遷的な1作品が、芸術学院の「窓の外を眺める少女」である。1889年、ムンクはフランスへと旅し、それは人生の転換期となるような重要な旅となった。断続的ではあったがフランスに2年間以上留まった。

フランス滞在を延長した彼は当時パリで活躍していた多くの印象派と象徴派の画家たちと直接接する機会を持った。しかし、都会が騒々し過ぎると感じた彼は、パリ郊外のサン・クルーへと隠遁し、そこで深淵な芸術的変革を遂げた。ムンクは「サン・クルー・マニフェスト」の中で意識の変革の過程を記録に留めている。そこには、彼が達成しようとしていた静かで自然な内面を描写する画法から感情的な表現と大胆な構成へと変遷する新しい芸術のプロジェクトが強調されている。

彼の色、雰囲気、知覚に対する答えは「窓の外を眺める少女」で力強く示されている。現代の批評家が意見を述べているように、キャンバスの中に象徴派の色使いのテクニックと印象派の効果的な縁どりのはけ画法を組み合わせている。暗い茶色の色調は明るい紫色と月に照らされた青色と混ざり合い、憂愁と予感の2つの効果を出すことに成功している。

窓自体はナレーション的な役割を果たしており、観る人にこの顔の主は何故外を見ているのか(或いは誰を見ているのか)を想起させ、彼女の考えている事を推測させる。それはまた、外の世界と切り離す象徴的な境界線の役割も果たしている。

《窓の外を眺める少女》の基本情報

  • 制作者:エドヴァルド・ムンク
  • 作品名:窓の外を眺める少女
  • 制作年:1892年-1892年
  • 製作国:フランス
  • 所蔵:シカゴ美術会館 (アメリカ)
  • 種類:油彩
  • 高さ:96.5cm
  • 横幅:65.4cm
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