作品概要

サン・クルーの夜》は、画家のエドヴァルド・ムンクによって描かれた作品。制作年は1890年から1890年で、建築デザイン国立美術館に所蔵されている。

「サン・クルーの夜」は、1890年にノルウェーの画家エドヴァルド・ムンクによってフランス・パリ郊外のイル・ド・フランス地方サン・クルーにて描かれた作品だ。モチーフは、憂愁を彷彿とさせる色の正確な表現であった。この作品は、ムンクが象徴派へと変遷を遂げる時期の鍵的作品だった。

シルクハットの男が寝室に座って窓越しにセーヌ川を眺めている。縦横の線の軸がコントラストを出して、空間を構成している。これらの軸は、アウトサイダー化された人物を含めた部屋全体を細長く見せる効果を出している。左側のカーテンは濃い色調で施され、引き立て役の役目を果たしている。

右側には、ぼんやりと机の輪郭が見える。部屋は暗い色調の青と紫色に包まれている。煙草が点火されている以外は部屋内は暗い色調で、窓の外側には単調な黄色、オレンジと赤の色が点々としている。満月が青白い光でソファーと床を照らしている。その光は、誰もいない部屋に二重十字窓の影を投げかけている。

ディーター・ビュッヒャルトという芸術批評家によると、「サン・クルーの夜」は1889年にパリに到着してすぐ受け取った父親の訃報によるムンクの意気消沈と寂しさと鬱状態の間に揺れる憂愁の感情を反映したものだという。空の部屋、暗闇、影の中の男のシルエット、二重十字窓の影など、これらは全て死や寂しさ、孤独の象徴だという。

内側の空間は人の魂の鏡の役目をし、窓の外側の空間とは切り離されている。この別離は「接吻」や「病める子」などのムンクの他の絵でも見受けられる。

《サン・クルーの夜》の基本情報

  • 制作者:エドヴァルド・ムンク
  • 作品名:サン・クルーの夜
  • 制作年:1890年-1890年
  • 製作国:フランス
  • 所蔵:建築デザイン国立美術館 (ノルウェー)
  • 種類:油彩
  • 高さ:64.5cm
  • 横幅:54cm
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