作品概要

地上の虚しさと神の救済の三連祭壇画》は、画家のハンス・メムリンクによって描かれた作品。制作年は1485年から1485年で、ストランブール・ボザール美術館に所蔵されている。

『地上の虚しさと神の救済の三連祭壇画』はハンス・メムリンクが1485年に描いた油彩の板絵であり、現在はフランスのストランブール・ボザール美術館に所蔵されている。この作品は3枚の板絵が横一列に、折りたためるように連結されている三連祭壇画である。どの絵も縦22cm×横15cmと小さく、中央の絵には裸婦、左の絵には死の化身、右の絵には悪魔が描かれている。

中央の絵で裸婦は恥らうこともなくその裸体を晒している。そのうえ、頭にはダイアデム(帯状の髪飾り)を着け、足にはサンダルを履いており、彼女は色欲とともに虚栄までも象徴している。その彼女の左側には真っ白なグリフォン、右側には2頭のグレーハウンドも描かれている。グリフォンは慣習的に結婚や性愛をテーマとする絵画に登場する犬であり、グレーハウンドらの意義はそれらのなまめかしい姿に表れている。

また、左の絵で死の化身は開け放たれた墓を背に立ち、右の絵で悪魔は怪物の口の中で業火に焼かれている死者たちの上を飛んでいる。どちらの絵にも空中に巻紙がたなびいており、そこには警告文が記されている。さらに、この作品では中央の裏面にはイエス・キリスト、左の裏面にはドクロ、右の裏面には兜を元にした紋章も描かれている。中央の絵でイエスはサルバトール・ムンディ(救世主)という形式で描かれているうえ、音楽を奏でる4人の天使たちに囲まれており、表面とは対照的な光輝く天国が表現されている。

ただ、この作品は手鏡の中を覗く裸婦の絵が中央にあるため、官能的な空虚をテーマとする寓意画となっている。そして、当時は裸体像が完全に官能的であることは異例だったため、そのテーマが世間に認められたのは16世紀になってからだった。

《地上の虚しさと神の救済の三連祭壇画》の基本情報

  • 制作者:ハンス・メムリンク
  • 作品名:地上の虚しさと神の救済の三連祭壇画
  • 制作年:1485年-1485年
  • 製作国:フランドル
  • 所蔵:ストランブール・ボザール美術館 (フランス)
  • 種類:板絵、油彩
  • 高さ:22cm
  • 横幅:不明
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