作品概要

茨の冠のキリスト》は、画家のアンソニー・ヴァン・ダイクによって描かれた作品。制作年は1619年から1619年で、プラド美術館に所蔵されている。

《茨の冠のキリスト》は1619年から20年にかけてアンソニー・ヴァン・ダイクが制作した宗教画である。このころ20代のヴァン・ダイクは、アントワープで17世紀を代表するバロック期のフランドル派の巨匠ルーベンスの最高アシスタントとして工房で制作していた。

このうら若きヴァン・ダイクは、イタリア人画家ティツィアーノの作品「茨の冠」に深く感銘を受け、同タイトルのこの作品を制作したといわれている。この作品の中ではルーベンスの手法で薄暗い色使いが見て取れる。明るく暗い描写と高いリアリスティックを追求した、筋肉質な人物像が描かれている。

この作品は、イタリアに渡った直後に完成したとされ、それによりベネチア派ティツィアーノの影響を受け特にイエスキリストの顔の描き方にそれが現れている。この作品を完成した後、師匠であるルーベンスへ贈呈しようとしたが、ルーベンスはそれを断った。その後、スペインのフィリップ4世に買い上げられ、その後に1839年にスペインのプラド美術館へ所蔵されることになった。

この作品では、ピラトにより笞打ちの刑となったイエスキリストが、兵士から茨でできたかんむりをかぶせられあざ笑われる姿を描いている。このリアリスティックな描写は20代で描いたとは思えない質の高さで、今後のヴァン・ダイクの成功を示唆しているかのようである。またヴァン・ダイクの描いた宗教画は稀で、主に英国国王や王族や貴族の肖像画をもってその名を西洋中に知らしめることになる。

《茨の冠のキリスト》の基本情報

  • 制作者:アンソニー・ヴァン・ダイク
  • 作品名:茨の冠のキリスト
  • 制作年:1619年-1620年
  • 製作国:イタリア
  • 所蔵:プラド美術館 (スペイン)
  • 種類:油彩
  • 高さ:223cm
  • 横幅:196cm
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