作品概要

聖クリストファー像》は、画家のヤン・ファン・エイクによって描かれた作品。制作年は1440年から1440年で、フィラデルフィア美術館に所蔵されている。

『聖クリストファー像』はヤン・ファン・エイク作の絵画であるが、オリジナルは見つかっていない。

同作品は、後世の無名の画家によって1460から1470年頃にオーク板に油彩で描かれたフィラデルフィア美術館所蔵の複製画、また1480年頃に描かれ同時期にルーブル美術館に所蔵されたデッサンを通して今日の多くの人びとに知られることになっている。

絵画には、髭をたくわえた巨大な男が赤ん坊のキリストを肩に担ぎ、大きな杖をつきながら苦心して水の中を歩いていく姿が描写されている。これは、聖クリストファー(旅人の守護聖人)が世界の重みを背負っているということを暗示している。

作品において聖クリストファーは大きな杖にすがり、一方で球を抱えたキリストは腕をあげて祝福を行ない、そのローブはふくらんで右側に向かって波うつ情景が描写される。ふたりの姿は、色彩に富み、独特の雰囲気を生みだす緻密な風景のなかに描かれている。絵の両側には尖った岩が配置され、その背景には恒星が形成されつつある夕刻近くの空が見える。

この絵画は非常に大きな影響力を持ち、さまざまな人びとに模倣されることになった。同作品は、ディルク・ボウツ作とされるミュンヘンの三連祭壇画『東方三博士の礼拝』の片翼のパネル、またハンス・メムリンクの三連祭壇画『モレル家』にも引用されている。年輪年代学を用いた分析の結果、フィラデルフィア美術館所蔵版の複製画は1460年頃の作であり、オリジナルの色使いに近いものと推定された。

しかしながら、この複製画は、より優れた作品とされるデッサン版に見られる細部の多くを省力している。

《聖クリストファー像》の基本情報

  • 制作者:ヤン・ファン・エイク
  • 作品名:聖クリストファー像
  • 制作年:1440年-1450年
  • 製作国:不明
  • 所蔵:フィラデルフィア美術館 (アメリカ)
  • 種類:油絵
  • 高さ:29.5cm
  • 横幅:21.1cm
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