作品概要

盲人を癒すキリスト》は、画家のエル・グレコによって描かれた作品。制作年は1567?年から1567?年で、メトロポリタン美術館に所蔵されている。

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新約聖書の福音書で描かれた、キリストが盲人の目を癒す場面を描いたのが、この『盲人を癒すキリスト』である。「生まれつき目の見えない人を癒す」というエピソードは、マタイの福音書とヨハネの福音書で伝えられているが、この絵はそれらの福音書で描かれている3つのエピソードを合成したものである。神殿の外観はマタイ伝における伝承に近いといわれている。

絵画の中心では、キリストが跪く盲人の目元に手を伸ばし、聖油を塗っている。左で空を指さしている背を向けている人物は、先に視力を取り戻したもう一人の盲人である。興奮した様子で空を仰いでいる場面が描かれている。右側の集団は隣人たちとファリサイ派の人たちで、キリストが生まれながらにして視力がなかった者を安息日に癒すことに反対をしている。また、手前の上半身だけ描かれている男女は盲人の両親だといわれる。絵の左上のかすれたような部分は未完成なのだと思われる。

グレコは同じ絵を他に2枚描いたようであるが、この絵だけを自ら持ってスペインに渡ったといわれている。作成場所と年は不明だが、場所はおそらくヴェネチアかローマで、1567年にクレタ島を去った後から1576年にスペインへ移住するまでの間であると考えられる。他の2枚はそれぞれ、ドレスデンとパルマにある。

この絵は初め1888年にティントレットの作と記録され、後にベロネーゼの作であると訂正された。最終的に、1958年にグレコの手によって描かれたと結論付けられた。

《盲人を癒すキリスト》の基本情報

  • 制作者:エル・グレコ
  • 作品名:盲人を癒すキリスト
  • 制作年:1567?年-1576?年
  • 製作国:不明
  • 所蔵:メトロポリタン美術館 (アメリカ)
  • 種類:油絵
  • 高さ:119.4cm
  • 横幅:146.1cm
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