作品概要

処女》は、画家のグスタフ・クリムトによって描かれた作品。制作年は1912年から1912年で、プラハ国立美術館に所蔵されている。

詳細な画像を見る

処女、あるいは乙女と題されるクリムトによる油彩である。女性たちが寝そべるその背後には、色とりどりの花々が敷き詰められており、成熟した女性への開花を示唆している。

エロティックな雰囲気と寓話的な表現を共存させる制作手法は、死と生の中にも見られたものである。

スケッチ中、クリムトはモデルに対し、日常的に行う動作よりも大胆で、大振りなポーズを取ることを求めた。描かれているのは6人、または、1人の女性を4ポーズで描いたとされている。

そして、全員が複雑に絡み合っているように見える。描線は明確であり、円形の図案により愛、女性性、再誕などのテーマを表していると考えられる。年代の異なる女性の処女性は、同じ女性から描き出して描かれたもので、大きく取られたポーズ、花々の海から垣間見える身体の一部分は、まるで水中を泳いでいるかのように優雅である。

女性のドレスの下部に描かれた中身の無い貝殻の図案は、来るべき妊娠、新しい生命の誕生を示唆している。女性たちを描くにあたり、写実表現は影を潜めている。特に、画面左側に寝そべる女性の裸体を見ると、それが装飾の一部であるかのように描かれていることがわかるだろう。

本作の背景および衣装表現で注目すべきことは、平面的な背景の表現がなされていること、衣装が図案化され、写実表現は無いこと、装飾は多色的色彩表現によって行われており、黄金によるきらびやかな装飾を捨てた表現がなされていることである。

こうしたモチーフの利用、黄金装飾との決別は、クリムトの晩年の作品にみられる特徴である。

《処女》の基本情報

  • 制作者:グスタフ・クリムト
  • 作品名:処女
  • 制作年:1912年-1913年
  • 製作国:オーストリア
  • 所蔵:プラハ国立美術館 (チェコ)
  • 種類:油絵
  • 高さ:190cm
  • 横幅:200cm
  • 編集情報

  • 投稿日:
  • 編集者:
  • 運営元:MUSEY編集部