作品概要

ラテュイユ親父の店にて》は、画家のエドゥアール・マネによって描かれた作品。制作年は1879年から1879年で、トゥルネー美術館に所蔵されている。

この絵は、 フランス革命前に開業した「ラテュイユ親父の店」という、クリシー通行税徴収所の近くのレストランで描かれた。パリ市民に人気の店で、ときに印象主義者と呼ばれるマネの芸術仲間たちが集まる場所の一つであった。

このレストランは、よくマネが芸術仲間と議論を戦わせたクリシー通りの「カフェ・ゲルボワ」の近くにあった。モデルの女性は、当初マネの友人で女優のエレン・アンドレであったが、モデルを最後まで務められず、途中でジュディス・フレンチに変わった。

テーブルについている若い男性は、店のオーナーの息子のゴーティエ=ラテュイユである。竜騎兵連隊の志願兵であった彼は、両親の店でマネに出会った。マネは彼の軍服が気に入り、当時とても若く、かわいらしく魅力的で美しく着飾ったエレン・アンドレと一緒に軍服姿の彼を描いた。二回目にモデルを務めた時までは順調に進んでいたが、三回目の時には彼女は芝居のリハーサルがあり、店に来ることができなかった。翌日に彼女はやってきたが、すでに手遅れで、マネからは冷たい反応が返ってきた。

そして、その翌日、マネはパリを中心に活躍していた音楽家のオッフェンバックの親戚のジュディス・フレンチを連れてきた。ゴーティエは彼女とポーズをとったが、以前と同じようにはいかなかった。マネは落ち着きがなく、自分のタッソーシルクのジャケットを手渡しながら、軍服を脱いで自分のジャケットを着るように言った。そしてマネはカンヴァスを削り落としたので、一般人の服を着てポーズをとることになった。

シャンパングラスを手に持ち、熱のこもった態度で女性を見つめる若い男性と、一方でコーヒーポットを持ちながら画面右側に立つウェイターを描いたこの絵は、ユーモアがあり楽しい当時の生活のひとこまを切り取っている。マネはルノワールがよく使ったようなボディーランゲージを重要な要素としてこの絵に取り入れている。『ラテュイユ親父の店にて』は、1880年のサロンに「屋外にて」という副題をつけて展示された。

《ラテュイユ親父の店にて》の基本情報

  • 制作者:エドゥアール・マネ
  • 作品名:ラテュイユ親父の店にて
  • 制作年:1879年-1879年
  • 製作国:不明
  • 所蔵:トゥルネー美術館
  • 種類:油彩 カンヴァス
  • 高さ:93cm
  • 横幅:112cm
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