作品概要

兵士に屈辱されるキリスト》は、画家のエドゥアール・マネによって描かれた作品。制作年は1865年から1865年で、シカゴ美術館に所蔵されている。

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エドュアール・マネは、しばしば過去の画家の作品を引用することがあるが、その題材は、公園やカフェ、競馬場などとても近代風なものがほとんどである。しかし、マネにとってはめずらしく『兵士に屈辱されるキリスト』は、新約聖書に記される「キリストの嘲笑」を題材に宗教的なイメージが描いたものだ。

この題材や壮大なスケールと暗い色彩は、巨匠の手による歴史的名画を連想させるが、マネはこの題材を、彼のいつもの大胆さや、絵画の約束事の無視する姿勢で取り扱った。この作品には、とても人間的で弱く、もはや自分の運命を自分で決めることのできないキリストが描かれている。

マネは、キリストを捕らえた者たちが、このユダヤ人の王にいばらの冠を被せ、紫色のローブを羽織らせて屈辱している瞬間を描いた。福音書の説話によれば、この屈辱は鞭うちの後で行われたのだが、マネが描いた青白くこわばったキリストを囲む、三人の粗野で現代風の身なりをした兵士たちにはアンビバレンスがみられる。

一人はキリストを見つめ、一人は明らかな敬意を持ってひざまずき、もう一人は、キリストを裸にするよりも裸のキリストを被いたいと願うような仕草で、紫色の外套を手に持っている。マネは、著しい対照、平坦な背景、暗い色調のパレットで調合され分厚く塗られた絵の具で、生々しく力強い印象を増幅させている。

他にマネが宗教を扱った作品は数点あるが、この作品と1864年に描かれた『死せるキリストと天使たち』がその代表的な作品とされている。『兵士に屈辱されるキリスト』は、1865年のサロンに出品され、『オランピア』の隣に展示された。

《兵士に屈辱されるキリスト》の基本情報

  • 制作者:エドゥアール・マネ
  • 作品名:兵士に屈辱されるキリスト
  • 制作年:1865年-1865年
  • 製作国:不明
  • 所蔵:シカゴ美術館
  • 種類:油彩 カンヴァス
  • 高さ:190.8cm
  • 横幅:148.3cm
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