作品概要

雌オオカミ》は、画家のジャクソン・ポロックによって描かれた作品。制作年は1943年から1943年で、ニューヨーク近代美術館に所蔵されている。

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「雌オオカミ」は、1943年に制作された。この時期の作品は、抽象表現主義(ニューヨーク派)やアルコール依存症の絵画療法に影響されている。ポロックはアルコール依存症であった為、ユング派の医師により精神分析や絵画療法を受けていたといわれる。

作品では、多彩な色遣いにて雌オオカミが描かれている。ローマの建国神話において、雌オオカミは、古代ローマの建国者である双子の兄弟ロームルス(Romulus)とレムス(Remus)を育てたとされている。濃い黒色と白色の線を引くことで、雌オオカミが左前に出てくるように見える。雌オオカミの体は、抽象的な線や斑点にて表現されている。合わせて、キャンバス全体にわって、不鮮明で読み取れない文字(象形文字)が陰気な色遣いにて書かれている。

この文字は建国神話の呪文を示唆し、戦争による暗黒時代を反映していると考えられる。また、「ウォッシュ」(水分を含ませて一定方向に線を引くように薄く塗りつぶす技法)、「スプラッタリング」(塗料を粒状に飛び散らす技法)は、抽象主義からの脱却、自由な物質使い「アクション・ペインティング」の先駆けとなっている。

作品は、1943年にニューヨークで開催された初の個展にて公開された。1944年、ポロックは「描く必要があり、作品は生まれた。」と述べている。現在、「雌オオカミ」はニューヨーク近代美術館(アメリカ・ニューヨーク州)にて展示されている。美術館は、1944年にポロックの作品として初めて購入した。

《雌オオカミ》の基本情報

  • 制作者:ジャクソン・ポロック
  • 作品名:雌オオカミ
  • 制作年:1943年-1943年
  • 製作国:不明
  • 所蔵:ニューヨーク近代美術館
  • 種類:油彩
  • 高さ:106.4cm
  • 横幅:170.2cm
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