作品概要

テトゥアンの大会戦》は、画家のサルバドール・ダリによって描かれた作品。制作年は1962年から1962年で、諸橋近代美術館に所蔵されている。

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ダリにとって3番目の歴史画となる『テトゥアンの大会戦』。タイトルにあるテトゥアンはモロッコ北部の都市で、1859-1860年のスペイン軍のモロッコ進駐の際スペイン軍によって占領された。

テトゥアンをめぐる戦いの様子はいろいろな画家が手掛けているが、ダリは14歳の時、19世紀カタルーニャを代表する画家マリアノ・フォルトゥーニ(1838 – 1874)の『テトゥアンの大会戦』(1862-1864、カタルーニャ美術館蔵)を鑑賞している。フォルトゥーニは州政府の依頼で戦闘の様子を克明に記録した作品を制作、3m x 10mという巨大な絵画が放つ戦いのリアリティに圧倒されたダリは、自分も同じ題材の作品を描きたいと構想を温めていたという。

画面の中央を駆け抜けるモロッコの騎馬兵の先頭に、ダリとガラの姿が見える。兵士たちの間にはダブル・イメージを喚起させるような様々な数字が入れ込まれているが、ダリとガラの間に見える「5」「7」「8」は作品が制作されたときのダリの年齢(57~58歳)であろうか。

「芸術界という戦場で作品を残し続けること、これは即ち戦いなのである」と語ったダリ。日々の戦いの中でガラはダリのミューズであり、最大の理解者であり、作品の販売から財産管理まで取り仕切っていた。

剣を振り上げて騎馬兵を鼓舞し先導するガラの姿に、ダリのガラへの信頼と敬愛、そしてダリの芸術家人生が見えるような作品である。

《テトゥアンの大会戦》の基本情報

  • 制作者:サルバドール・ダリ
  • 作品名:テトゥアンの大会戦
  • 制作年:1962年-1962年
  • 製作国:不明
  • 所蔵:諸橋近代美術館
  • 種類:キャンパスに油彩
  • 高さ:304cm
  • 横幅:396cm
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