作品概要

ツバメの尾》は、画家のサルバドール・ダリによって描かれた作品。制作年は1983年から1983年で、ダリ劇場美術館に所蔵されている。

『ツバメの尾』はダリの最後の作品であり、1983年の5月に完成された。ダリは数学や力学など、美術以外の分野にも広く興味を持っており、本作にはそうしたダリの幅広い興味関心の一端がうかがえる。

ルネ・トムが提唱したカタストロフィー理論に基づいた作品群の最後のものでもある。ルネ・トムは四次元空間において、七つの平衡面が存在し、同時に七つの不連続も存在すると示した。それらは「折り目」「カスプ」「ツバメの尾(スワロウテイル)」「蝶」「双曲的臍」「楕円的臍」「放物的臍」であるという。

ダリの作品のツバメの尾は、同名のトムの四次元空間理論のグラフから直接引用されたものである。また本作では、トムが「カスプ」と呼んだS字カーブ状の2つ目のカタストロフィ曲線と組み合わされている。トムの四次元空間モデルがチェロや楽器の美しいFホールの曲線と並んで提示されているが、ダリの作品のFホールは、真ん中にあるべき尖った箇所がなくなっており、これは積分の数学記号を表している。

1979年の講演でダリはトムのカタストロフィー理論を「世界で最も美しい理論」だと述べている。またダリは最初で最後のトムとの会談について回想している。その際には冗談も交えながら、ダリの作品やトムの理論について話をしたそうである。そうしたこともあり、本作以外にもトムへのオマージュとして『ヨーロッパの位相的外転』という作品を描き、左下に「ツバメの尾」に関係する数式を書き入れている。

《ツバメの尾》の基本情報

  • 制作者:サルバドール・ダリ
  • 作品名:ツバメの尾
  • 制作年:1983年-1983年
  • 製作国:不明
  • 所蔵:ダリ劇場美術館
  • 種類:キャンバスに油彩
  • 高さ:73cm
  • 横幅:92.2cm
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