作品概要

ご機嫌いかが?》は、画家のフランシスコ・デ・ゴヤによって描かれた作品。制作年は1810年から1810年で、リール美術館に所蔵されている。

『ご機嫌いかが?』はスペインの画家フランシスコ・デ・ゴヤが描いた作品で、現在はフランスのリール美術館に所蔵されている。

ゴヤは、自らの作品の制作年日に関する記録を残さない画家だった。そのため彼の作品を正確な時列系に並べることは困難で、作品の中にはゴヤが実際になにを伝えたかったのか、ということすら不明なものもある。本作はそうした研究者たちのジレンマを表わす典型的な例だ。

この絵画には実にさまざまな呼び名がつけられている。解釈によってつけられる名称も異なってくるからだ(『ご機嫌いかが?』以外にも、『時』、『老女たち』、『少女たち』、『年老いた人びと』、『時と老女たち』、『鏡を覗きこむ老女たち』といった呼び名がある)。

絵画に登場するふたりの老女は、自分たちの手の中を熱心な様子で覗きこんでいる。美術歴史家のフレド・リヒトはスキャンダル誌を覗きこんでいるのだと主張しているが、ほかの多くの説によれば、老女たちが手に持っているものは鏡であるという。

ゴヤは、この絵を制作した当時65歳近くの高齢であった。それまでに命にかかわるさまざまな大病にかかり、そのせいで1792年には耳が聞こえなくなり、1828年にはついに命を落とすことになった。こうした背景を考慮すると、この絵は若く健康な青年が若さに執着する老女たちを笑い飛ばしながら描いたような作品ではなく、死の運命と自らと同じ年齢層の人びとが示す愚かさに憑りつかれた老人の思索が生みだした絵画であるといえる。

年に合わない化粧と衣装で若づくりをしているふたりの老女たちは呑気な様子で、背後に迫りくる謎めいた生き物の存在に気づくこともその来訪を知ることもないが、ゴヤに関していえばそれは真逆である。画家にとって、やがてすべての人間に訪れる最後の瞬間に対する思いから自らを解放することは非常に困難であった。

《ご機嫌いかが?》の基本情報

  • 制作者:フランシスコ・デ・ゴヤ
  • 作品名:ご機嫌いかが?
  • 制作年:1810年-1812年
  • 製作国:不明
  • 所蔵:リール美術館
  • 種類:油絵
  • 高さ:181cm
  • 横幅:125cm
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