作品概要

異端審問》は、画家のフランシスコ・デ・ゴヤによって描かれた作品。制作年は1812年から1812年で、王立サン・フェルナンド美術アカデミーに所蔵されている。

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『異端審問』、『異端審問所』あるいは『異端審問の光景』(スペイン名:Escena de Inquisición)はスペインの画家フランシスコ・デ・ゴヤが1812年から1819年に制作した18×29cmの油絵である。本作品はマニュエル・ガルシア・デ・ラ・プラダの手に渡った後、マドリードの王立サン・フェルナンド美術アカデミーに所蔵されることになった。

この絵画は『闘牛』、『精神病院』、『鞭打ち苦行者の行列』といった19世紀スペインの生活における最も陰惨な側面や慣習を描いたシリーズの一作である。リベラリストたち(ゴヤも彼らのひとりであった)はこうしたスペインの生活の改善を望んでいたが、彼らのとり組みはフェルナンド7世の絶対王政主義の政策に阻まれていた。
本作品ではスペインの教会内で行なわれた異端審問所における異端判決宣告式(auto da fé)の様子が描写されている。4人の被告人たちは高い三角帽子のコロザを被り、懺悔服のサンベニトを着ている。被告人たちをとり囲んでいるのは聖職者と審問官であり、離れたところには見物人たちが教会の内側を埋め尽くしている。前景に描かれた人物たちには光が当てられ、それぞれ個人としての特徴が巧みに表わされているのに対して、背景の閉塞的なゴシック建築と暗がりの中では群衆が誰とも知れない様子で佇んでいる。

スペイン異端審問が制定されたのは1478年、カソリックの正統教義を保持するためだった。最初の異端判決宣告式がスペインで行なわれたのは1481年のセビーリャであり、キリスト教に強制的に回収させられた6人のユダヤ教信者が火刑に処された。ゴヤは生涯において異端審問の存在と教会がスペイン社会におよぼす力の強さを意識していたものと考えられる。

スペインにおける異端審問が公式に廃止されたのは1834年だった。ゴヤはスペインの異端審問の冷酷かつ残虐な性質、自らが生きた騒然とした時代の様子を描きつづけた。

ゴヤは、異端審問廃止が廃止されるよりもずっと以前の1783年、ドン・マヌエル・オソーリオ・マンリケ・デ・スニガという6歳の少年の肖像画を描いていた。この少年は後に23歳で枢機卿の地位につき、悪名高いスペイン異端審問の歴史に終止符を打つことになった。

《異端審問》の基本情報

  • 制作者:フランシスコ・デ・ゴヤ
  • 作品名:異端審問
  • 制作年:1812年-1819年
  • 製作国:不明
  • 所蔵:王立サン・フェルナンド美術アカデミー
  • 種類:油絵
  • 高さ:46cm
  • 横幅:73cm
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