作品概要

白衣のアルバ女公爵》は、画家のフランシスコ・デ・ゴヤによって描かれた作品。制作年は1795年から1795年で、アルバ公爵家に所蔵されている。

『白衣のアルバ女公爵』はスペインの画家フランシスコ・ゴヤが描いた194×130cmの等身大の油絵であり、1795年に完成した。現在はマドリードのアルバ女公爵のコレクションとして所蔵されている。本作品に描かれているのは13代女公爵マリア・カイエターナ・デ・シルバ。ゴヤは何度となく彼女の肖像画を制作していた。本作品は、似たサイズではあるが、全体の趣きはまったく異なる作品『黒衣のアルバ女公爵』とよく比較される。この作品は彼女の夫ホセ・アルバ・デ・トレドが39歳で亡くなった2年後に描かれたものである。公爵夫妻は高い位と教養を持つ1790年代スペイン宮廷の卑しからぬ一員であると当時みなされていた。依頼について初めて言及がなされたのは1794年8月2日、彼の友人マーティン・ザパタに宛てた手紙の中で、ゴヤに女公爵の等身大の肖像画を描くように頼んだということだった。

本作品は白、赤、青、そしてブラウンの絵の具で構成される。美術評論家ロバート・ヒューズの言葉によれば「基礎となるのは赤と白のふたつのテーマ」であり、もうひとつの主要な色は彼女の巻き毛にも用いられている黒である。

マリア・カイエターナ・デ・シルバはこのとき33歳(当時は中年とみなされた)で、長い病気から快復したばかりだった。彼女の姿は素晴らしい美貌の持ち主として、また教養とウィットに優れた魅力的な女性として好意的に描かれている。堂々とした立ち姿で、まっすぐとした、見透かすような眼で鑑賞者を見つめている。女公爵はフランス風の豪華な白いロングドレスに身を包み、1957年の絵『マハ』のスタイルよりもはるかに上品である。ドレスは金の縁飾りが施された白いモスリン生地からできている。白い真珠のイヤリング、緋色の幅広のサッシュと装飾品、赤い真珠の首飾りを見につけ、ビーズと赤いリボンを髪と胸もとにあしらっている。犬もまた赤いリボンを後ろ脚の一本に身に着けている。

この絵画は多くの点で儀礼的な形式にのっとっており、女公爵の風貌はその富の大きさ、彼女の領地を示している。こうした特徴は彼女が非常に高い位の持ち主であったこと、また押しが強い気性の持ち主であったことから、画家の絵の最終的な描写に対して大きな影響力を持っていたためと考えられる。

マリア・カイエターナ・デ・シルバが右手の人さし指で差している地面にはゴヤのサイン、1795年の制作年が記されている(A la duquesa de Alba Fr. de Goya 1795)。彼女の左手の手首とひじの上は金の装飾品で飾られている。ちいさな白い犬、ビション・フリーゼが彼女の隣りにいる。

新古典主義に近い彼女のドレスからは、イギリスの画家ゲインズボロー、ウィリアム・ホガース、ジョージ・ロムニー、ジョシュア・レイノルズらの作品スタイルを白黒の複製画を通して見知っていたゴヤが影響を受けていた可能性が覗える。

美術史家たちはモデルと画家の間に情事があったのではないかと長い間疑い続けているが、そのような事実を裏づける証拠は一切無い。二枚の等身大の肖像画はゴヤにとって重要な意味を持っていたことが知られており、彼は『黒衣のアルバ女公爵』を何年もの間手元に置いていた。少なくとも15年は所持していた、とロバート・ヒューズは言及し、この肖像画は「半消費者向けの作品」であったとみなしている。1994年に美術歴史家のジャニス・トムリンストンは「彼女がいかにリベラルなパトロンであったにせよ、これほどまでに無慈悲に自らの虚栄心と傲慢さが強調された肖像画を彼女が受け入れたとは考えにくい」と記した。

《白衣のアルバ女公爵》の基本情報

  • 制作者:フランシスコ・デ・ゴヤ
  • 作品名:白衣のアルバ女公爵
  • 制作年:1795年-1795年
  • 製作国:不明
  • 所蔵:アルバ公爵家
  • 種類:油絵
  • 高さ:194cm
  • 横幅:130cm
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