作品概要

書類を読む男たち》は、画家のフランシスコ・デ・ゴヤによって描かれた作品。制作年は1820年から1820年で、プラド美術館に所蔵されている。

『書類を読む男たち』または『書類を読む』(スペイン名:La Lectura)、『政治家たち』は、1820年から1823年に製作されたフレスコ画であり、ゴヤの14作品ある『黒い絵』(スペイン名:Pinturas negras)シリーズのうちの1つである。

その頃ゴヤは精神的にも肉体的にも辛い晩年にあり、同時にスペイン政治の動向に対する幻滅もあった。ゴヤはマドリードのキンタ・デル・ソルド(聾者の家)にて、この苦悶とわびしさに溢れた14作品を、家の壁に直接描いた。そして他の『黒い絵』の作品同様、1873年から1874年にかけて、キュレーターであるサルヴァドール・マルティネゼ・キュベルスの指示の下、カンヴァスに移された。その後オーナーであるバロン・エミール・デランジェが1881年に作品をスペインに寄付し、現在はプラド美術館で展示されている。 『書類を読む男たち』は、6人の男たちが互いに身を寄せ合い、画面の中央に座っている男が持つ書類を読んでいる。

この男たちは実は政治家で、自分たちが載る新聞記事についてあれこれと言っている、という説があるが、それは確かではない。ゴヤはキント1階の、比較的小さな壁にそれを描いた。その隣には、たびたび『書類を読む男たち』と対の作品であると言われる『自慰する男を嘲る二人の女』を置き、反対側には『砂に埋もれる犬』と『スープを飲む二人の老人』を置いた。    実はX線では、現在はカンヴァスに移されたその絵は、ゴヤがそれより前に描いた状態とは劇的に変わっていることを明らかにしている。ある段階では、背景に乗馬者が描かれていたというし、白い服を着た中央の人物は、あるときは大きな角笛を持っていたり、また男の頭から伸びているように見える鳥の羽をつけていたりするという。研究により、X線の美術歴史家であるカルメン・ガヒードは、上を見上げている男に始まり、画面の中央は広い範囲で白く厚塗りがされていることを発見した。さらに「厚塗りされている上の部分と、絵の他の部分のそれは厚みが一致しており、表面の質感も、画家本人の筆の運びでの、通常の構造とも異なる」とされている。              

 主題的にも様式的にも、『黒い絵』の他の作品、例えば『自慰する男を嘲る二人の女』と、似た特色を持つ。どちらも水平というよりは垂直に、そして他の作品よりも小さいスケールで描かれている。また、どちらも彩色的には暗いに違いないが、他の作品と比べれば、主題的にそれほどではない。さらに、どちらも左上のスペースから同じ明かりが照らされている。              

 『自慰する男を嘲る二人の女』の二人の女は、自慰行為をする男を見て嘲る絵である。そして『書類を読む男たち』に関して、記者のフランシスコ・ゼイヴィア・ド・サラス・ボッシュは、「政治家たちによる絶え間ない話は、ひょっとしたら、ゴヤの目には自慰をする男をからかう女性たちと同じくらい、無益なことに見えていたのかもしれない。」と述べている。

《書類を読む男たち》の基本情報

  • 制作者:フランシスコ・デ・ゴヤ
  • 作品名:書類を読む男たち
  • 制作年:1820年-1823年
  • 製作国:不明
  • 所蔵:プラド美術館
  • 種類:油絵
  • 高さ:125.3cm
  • 横幅:65.2cm
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