作品概要

桑の木》は、画家のフィンセント・ファン・ゴッホによって描かれた作品。制作年は1889年から1889年で、ノートン・サイモン美術館に所蔵されている。

「桑の木」は1889年10月、フィンセント・ファン・ゴッホにより、亡くなる1年以内に描かれた油絵である。他の作品と同様に、自己認識を深めながらも混乱が生じ、気分の浮き沈みを感じていた時期に制作された作品である。

画家仲間のゴーギャンとの有名な耳切り事件が起こり、ゴッホはサン・レミにあるサン・ポール療養院へ向かい、1889年5月から1890年5月にかけての約1年間そこに滞在することになる。アルルで起こった事件の後、ゴッホの精神状態は悪化して、人々が彼に毒をもるという被害妄想に見舞われてしまう。サン・レミ滞在中、弟テオに宛てた手紙の中で、ゴッホは自身の精神状態、新しい取り組み、周りの身近な人々について綴っている。また、精神状態が良くないことはわかっているが、回復に向かっている気がするとも伝えている。同じような問題を抱えた患者たちと生活を送ることで、ゴッホは独りではないように感じていたようだ。

生涯において、ゴッホは絵を描くことに対してとても誠実であった。療養院にいる間も、絵の制作活動を続け、医師、玄関、庭の花々、麦畑、木々など、彼の人生におけるあらゆる側面を絵で表現した。本作品では、岩の多い地形から伸びる木が大胆に描かれている。

1889年10月初旬、弟テオに宛てた手紙の中で、本作品について書き留めている。散りばめられた言葉から、この絵を描いている時間、彼は幸せに満ちていたことが伝わってくる。実際「素晴らしい秋の日々を幸いに過ごしている。」と綴っている。12月には、パリにいる弟テオ宛にいくつかの絵を送っており、本作品についてお気に入りの一枚だと伝えている。

《桑の木》の基本情報

  • 制作者:フィンセント・ファン・ゴッホ
  • 作品名:桑の木
  • 制作年:1889年-1889年
  • 製作国:不明
  • 所蔵:ノートン・サイモン美術館
  • 種類:油絵具
  • 高さ:54cm
  • 横幅:65cm
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