作品概要

春の釣り》は、画家のフィンセント・ファン・ゴッホによって描かれた作品。制作年は1887年から1887年で、シカゴ美術館に所蔵されている。

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1887年春頃にパリで描かれた作品。パリを訪れたゴッホは、洗礼にも似た衝撃的な印象派の影響を受ける。

色彩の配色や筆使いの技法に留まらず、印象派画家たちが向き会っている、世界をキャンバスに描写することは、いかなることかという絵画の根源的な回答をゴッホは印象派絵画に見いだした。

画家として初期のゴッホは農村で働く人々を風景画として、そのモチーフとなる人々の肖像を描き続け、テーブルの上の静物画もまた数多く残した。ゴッホにとっての農村風景は、人々の労働や日々の苦しみの中から、聖書が教える喜びや感謝を与えられる性の営みの瞬間を表そうとしていたかに見える。この宗教的な世界観は、彼の後期の作品で再び彼の画家としての表現に統合されるのだが、パリを訪れたゴッホは、絵画を通して宗教的な世界を端的に表現することから一時決別し、目に見える世界を描くことと意識して向き会うようになった。

18世紀末のパリでは、人々の生活が急速に変化していた。印象派画家たちは、人々の生活の変化を風景画に描いた。休日の余暇の場面は、その近代の変化の象徴だったに違いない。水面に船を浮かべ、水辺で遊ぶ。運河には、近代の設計で構築された橋が架かり、人々や物資は橋を渡って自由に往来する。そうした人の生活の風景を前に、ゴッホは、色彩や影の描写を異なる色の配列を絵筆に託して表現するようになる。

かつて聖職者を目指したゴッホの知らない世界の有り様を写実する精神の土壌として、印象派の絵画があり、ゴッホは貪欲に画家としての世界への向き方を吸収した。
彼は眼に見えるものの中から、光と影の変わりゆく色彩の本質を描くという、絵の具の理解と矛盾する認識に達する。光も影も、色彩も、キャンバスも、ストロークも、マチエールも、画家の認知を通して、一刻一刻変化するリズムになることの試みが、「モンマルトルの街の光景:風車」に描かれている。

《春の釣り》の基本情報

  • 制作者:フィンセント・ファン・ゴッホ
  • 作品名:春の釣り
  • 制作年:1887年-1887年
  • 製作国:不明
  • 所蔵:シカゴ美術館
  • 種類:油絵具
  • 高さ:50.5cm
  • 横幅:60cm
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