作品概要

サント=マリーの3件の家》は、画家のフィンセント・ファン・ゴッホによって描かれた作品。制作年は1888年から1888年で、チューリヒ美術館に所蔵されている。

1888年6月の作品。この年の5月の終わりに、ゴッホは、南フランス東部の地中海の漁村、サント・マリー・デ・ラ・マーに訪問した。農村を好んだゴッホにとって、古い藁葺き屋根の家は、望郷を感じることのできる嗜好と、初めて訪れた地中海の漁村の興奮を同時に満たす題材でもある。

彼は、この小さな漁村に1週間ほど滞在したが、旅行の道中では中世建築の古い教会や通りの人々のデッサンを残している。

「サント・マリーの三件の家」では、教会や村の市場からも離れた藁葺き屋根の家を正面に置く剛胆な配置をしながら、太い絵筆で屋根の穴や不揃いの屋根梁、玄関や軒下にまで繁茂する灌木類、傾いた十字架を描いた。また、さらに太いストロークで階調を変えながら、深い群青の空やオレンジ色の地面に、絵の具の配色を強調するように絵筆のまま置き、ゴッホ特有の強いマチエールを見ることができる。

ゴッホはサント・マリーの漁村を描きながら、色に魅了されていることを手紙に残している。「地中海は鯖と同じ色だ。つまり言い換えると、いつも色が変化して見える。地中海は緑なのか紫色なのか分からない。海はそれとも青なのか分からない。次の瞬間にはピンク色にも見えるし、一瞬のうちに灰色の金属色にも変わる。

「サント・マリーの三件の家」、ゴッホがやがて傾倒する心象描写とともに、彼の写実を逃さない姿勢も同時に表現される。今にも海辺の厳しい自然に飲み込まれそうな貧困の村に吹く風までをも感じさせる表現が現れている。

《サント=マリーの3件の家》の基本情報

  • 制作者:フィンセント・ファン・ゴッホ
  • 作品名:サント=マリーの3件の家
  • 制作年:1888年-1888年
  • 製作国:不明
  • 所蔵:チューリヒ美術館
  • 種類:油絵具
  • 高さ:33.5cm
  • 横幅:41.5cm
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