作品概要

アニエールのレストラン・ド・ラ・シレーヌ》は、画家のフィンセント・ファン・ゴッホによって描かれた作品。制作年は1887年から1887年で、オルセー美術館に所蔵されている。

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1886年3月から1888年2月にかけての期間を、ゴッホは弟のテオと共にパリ北部で暮らした。そこはラヴァル通りと呼ばれていたが、86年6月からレピック通りとなった所である。その夏、質素でも田舎へ休暇をとる程度の余裕はあったそのほかの印象主義の画家たちとは異なり、ゴッホは自らの困窮した生活に応じた選択をして、自宅近くの場所を探した。アニエールはセーヌ河岸にある街で、パリからさほど遠くもない。ゆえに、彼はそこで橋の景色をいくつか素描したり油絵を制作したりした。レストラン・ド・ラ・シレーヌもそこにあった。

技法と主題のどちらも印象主義に先例があるが、本作はいくつかの点でまだ印象主義絵画とは様相を異にしている。本作は、陽気で愉快な楽しみのある戸内よりも、建物の外の景色を描写している。印象主義者、とりわけルノワールは、しばしばレストランを描いたが、屋内の雰囲気を思わせる絵をより好んだ。

本作においてゴッホは、彼がパレットの絵具を豊富に使えた限りにおいて白色の筆跡をふんだんに取り入れた。ゴッホと親交があった画家エミール・ベルナールは、アンブロワーズ・ヴォラールについて語るとき、疑いなくレストラン・ド・ラ・シレーヌの描写のことを仄めかしている。ゴッホがパリで描いたいくつかの作品は「色彩豊かな日よけと植物とで装飾されているレストラン」をモチーフにしている。

本作はゴッホの作品のうちで最も印象主義に近い技法で描かれたものである。しかしゴッホは平行線によるハッチングの技法を多く取入れることで、本作制作以後すぐにその最盛を迎える、より個性的な彼自身の技法を画面上に提示している。

《アニエールのレストラン・ド・ラ・シレーヌ》の基本情報

  • 制作者:フィンセント・ファン・ゴッホ
  • 作品名:アニエールのレストラン・ド・ラ・シレーヌ
  • 制作年:1887年-1887年
  • 製作国:不明
  • 所蔵:オルセー美術館
  • 種類:油彩
  • 高さ:54.5cm
  • 横幅:65.5cm
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