作品概要

ピエタ》は、画家のフィンセント・ファン・ゴッホによって描かれた作品。制作年は1889年から1889年で、ファン・ゴッホ美術館に所蔵されている。

ゴッホの模写作品は全部で30点以上残されており、サン=レミ=ド=プロヴァンズの精神病院で療養していた頃に描かれた作品が多いと言われている。

そこでの最初の作品がウジェーヌ・ドラクロワの「ピエタ」である。ゴッホはオリジナル作品ではなく、白黒のリトグラフを参照し、最初に小さい作品を制作し、その出来に満足したのかその後大きいキャンバスの作品を制作したと思われる。「ピエタ」とは、イタリア語で「悲しみ」「慈愛」を意味し、作品では刑に処され死した受難者イエスの亡骸を聖母マリアが自身の腕の中に抱くという、新約聖書の中でも崇高で悲哀に満ちた主題であるが、本作品では宗教的側面よりも画家の解釈が強く出ている。

受難者イエスの姿は赤毛の髭に土気色の肌をしており、その姿はまさにゴッホそのものである。自身の不安定な精神状態などを重ね合わせているのだ。そして受難者イエスを抱く聖母マリアの手は画家自身が生の象徴的存在と捉えていた労働者階級の者と同じ印象を受けることができる。色彩表現に注目すると、聖母マリアが身につけている衣服は青色であるのに対し、受難者イエスが身に着けている衣服と遠景は黄色と対比されており、画面を引き立たせるために効果的な働きをしていると言える。

《ピエタ》の基本情報

  • 制作者:フィンセント・ファン・ゴッホ
  • 作品名:ピエタ
  • 制作年:1889年-1889年
  • 製作国:不明
  • 所蔵:ファン・ゴッホ美術館
  • 種類:油彩/画布
  • 高さ:73cm
  • 横幅:60.5cm
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