作品概要

キリスト降架》は、画家のピーデル・パウル・ルーベンスによって描かれた作品。制作年は1612年から1612年で、聖母大聖堂に所蔵されている。

「キリスト降架」はピーテル・パウル・ルーベンスによって描かれた絵画である。基本的にはバロック式であるが、油絵の具はベネチア派の伝統に根付いたものであり、ダニエレ・ダ・ヴォルテッラ、フェデリコ・バロッチ、チーゴリらの作品に影響を受けたとみられている。構成と光の使い方により、トリプティック(三連祭壇画)はミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョのローマ式時代を思い起こさせる。

テオフィル・シルヴェストルは、『ルーベンスのキリスト降架において(1868)』の中で次のように記述している。

「主要テーマは9つの人物で構成されており、ふたつの梯子の頂点では、労働者のひとりが歯に咥え、もうひとりが左手に持つ死者を包む白布を使い、キリストの体を下ろそうとしている。片足を梯子に乗せ、背中が弓形になったセント・ジョンが最も精力的にキリストを支える中、正面左手が自由になったキリストを導くために、ふたりの労働者はそれぞれ十字架の腕でしっかりと体を支え、体を前方に曲げている。キリストの片足は、マグダラのマリアの美しい肩に休められ、彼女の金髪に軽く触れている。顔が向かい合うよう、梯子の中央に描かれているアリマタヤのジョセフとニコデモは、絵画上部にいるふたりの労働者とともに、力強いが粗野な姿を成している。生け贄の木の足に立つ聖母マリアはキリストへ腕を伸ばし、サロメ(恐らくクロパの妻マリア)はひざまづき、ローブをたくし上げている。地面には、上書きと、乾いた血の中に置かれた、いばらの冠と十字架のはりつけの釘の入っている銅のたらいが描かれている。拷問の見せ物に常に大喜びな群衆は、辺りが暗くなるとともに、はりつけの行われたエルサレム付近の丘、ゴルゴタから姿を消していった。カルバリの犠牲の後、聖書に描かれている通り、悲しい、暗い空に労働者の肩を照らす一筋の光が横切り、その労働者の禿げた姿は、ダニエレ・ダ・ヴォルテッラの構図を想起させる。」

1794年、ナポレオンは「キリスト降架」と「キリスト昇架」を撤去し、ルーヴル美術館へと送った。ナポレオン敗北後、絵画は1815年に聖母大聖堂に戻された。

《キリスト降架》の基本情報

  • 制作者:ピーデル・パウル・ルーベンス
  • 作品名:キリスト降架
  • 制作年:1612年-1614年
  • 製作国:不明
  • 所蔵:聖母大聖堂
  • 種類:油彩
  • 高さ:420.5cm
  • 横幅:320cm
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