作品概要

善きサマリア人》は、画家のレンブラント・ファン・レインによって描かれた作品。制作年は1630年から1630年で、ウォレス・コレクションに所蔵されている。

本作の主題となっているのは、新約聖書「ルカによる福音書」に10章25節から37節にあるイエスが語った喩え話「善きサマリア人のたとえ」である。ユダヤ人の律法学者が同じくユダヤ人であるイエスに永遠の生命のために何をするべきかを問いかけた際、イエスは逆に律法はどうあるべきかと尋ね返したという。律法学者は「神の愛と隣人への愛」と答えたが、それに対しイエスは「正しい、そのとおりにせよ、そうすれば生きる」と応えたという。さらに律法学者が「では隣人とは誰か」と尋ねたところ、イエスは以下の様な喩え話をした。

ある人がエルサレムからエリコに向かう道中で強盗に襲われて身ぐるみを剥がされ、半死半生となって道端に倒れていた。神殿に関わる人々はこの人をたすけずに通りすぎた。しかしユダヤ人から嫌悪されていたサマリア人はこの人を助け、傷口の治療をし、家畜を乗せて宿屋まで運び、宿屋に怪我人の世話を頼んで費用まで出した。このたとえ話の後、律法学者に対してイエスはこの喩え話で「誰が怪我人の隣人であるか」を律法学者に問うと「助けたサマリア人である」と答えた。イエスは「いって同じようにしなさい」と言ったという。

本作ではまさにサマリア人が宿屋に交渉している場面が描かれている。けが人が馬に乗っているが、おぼつかず屈強な男性に支えられている。オランダ黄金時代においてこうした聖書の主題は民衆の生活に仮託するかたちで描かれることが多かったが、サマリア人や馬を引く人々のみなりは当時のネーデルランドの衣服を思わせる。

《善きサマリア人》の基本情報

  • 制作者:レンブラント・ファン・レイン
  • 作品名:善きサマリア人
  • 制作年:1630年-1630年
  • 製作国:不明
  • 所蔵:ウォレス・コレクション
  • 種類:油彩
  • 高さ:24.2cm
  • 横幅:19.8cm
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