作品概要

討論する二人の男(聖ペテロと聖パウロ)》は、画家のレンブラント・ファン・レインによって描かれた作品。制作年は1628年から1628年で、ヴィクトリア国立美術館に所蔵されている。

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真剣な表情で討論する二人の男。粗末で薄暗い室内には奥に何か球体のようなものが置かれており、その手前に男が二人腰掛けている。一人はかなりの高齢で、グレーのガウンを着てゆったりとした椅子に座り、書物を指し示している。もう一人の男も高齢で、黄土色のガウンを着て書物を持っている。テーブルには布がかけられており、その上には燭台や書物が並び、テーブルの手前にはかばんのようなものが置かれている。

本作で主題になっているのは、ガラテヤの信徒への手紙2章11節から14節に書かれている「アンティオキア事件」という出来事である。

当時キリスト教はまだ黎明期にあたり、キリスト教はユダヤ教の一派であった。当時のユダヤ教では男子は割礼を受けることが常識であった。ここでユダヤ教の一派であるキリスト教の信徒はこの割礼を受けるべきかどうかという点が争点となる。

この事件が起こったのはペテロが教会の長をヤコブに引き継いで各地を伝導して歩いている頃、アンティオキア教会を訪問した時のことである。アンティオキア教会は様々な民族が集まる民族であったため、ユダヤ教徒ではない異邦人の教徒も多数いたため、割礼を受けていない者もキリスト教の信徒として親しく交わっていた。

アンティオキア教会を取りまとめていたパウロとこの点についてペテロが討論する、というのがこの主題のあらましである。初代教会の長であるペテロと異教徒たちをとりまとめるパウロ。二人の真剣な表情はこれからのキリスト教のひろまりを感じさせる。

《討論する二人の男(聖ペテロと聖パウロ)》の基本情報

  • 制作者:レンブラント・ファン・レイン
  • 作品名:討論する二人の男(聖ペテロと聖パウロ)
  • 制作年:1628年-1628年
  • 製作国:不明
  • 所蔵:ヴィクトリア国立美術館
  • 種類:油彩
  • 高さ:72.3cm
  • 横幅:59.5cm
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