作品概要

天文学者コペルニウス、もしくは神との対話》は、画家のヤン・マテイコによって描かれた作品。制作年は1872年から1872年で、ヤギャウォ大学に所蔵されている。

フロムボークにある大聖堂の近くの塔(後方に見える)のバルコニーから天上を眺めているニコラス・コペルニウスを描いている。

本作品は、クラクフにあるヤギャウォ大学 (コペルニウスの出身校)の収蔵品の中にあり、ポーランドの市民が寄付されたお金で、個人の所有者から購入された。

時代背景

作者ヤン・マテイコの祖国であるポーランドは当時、大国による支配に甘んじていた。地動説をもって因習に立ち向かったコペルニクスは、ポーランドの誇る偉人である。

マテイコは圧政に苦しむ民族の希望を、権力に抗した気高き天文学者に託したのかもしれない。

制作過程

マテイコは、コペルニクス生誕400年記念日の祝典のため、1871年に彼の作品を描き始めた。彼のほとんどの作品と同様、ポーランドの歴史の深遠な瞬間を表現した彼の力作となった。

彼はヤギェウォ大学で入手可能な材料を研究して、いくつかの鉛筆画と2つの下書きを制作した後、クラクフにある彼の古いアパートメントの窮屈な中で、1872年夏に本作の制作を開始した。

クラクフでおこなわれた祝典の主催者は、マテイコを賞賛することなく、さらに彼も、公的式典で本作を披露することはなかった。

またトルンのドイツ評議会は、マテイコに作品を売却するを申し出たが、しかしながら彼は辞退した、おそらくポーランドへの愛国心と、クラクフでの彼自身での展示を計画する事を望んだためだ。

彼は2月にクラクフ市議会の建物、ウェロポロスキー宮殿で展示をおこない、利益はチャリティーに寄付された。この後、本作はウィーンに移されて、3月にはクラクフの団体が12、0000ポーランド・ズォッティで買う事を決定した。本作は、それ以来ヤギャウォ大学に寄贈されており、コレギウム・ノバムで公共の場所で展示されている。

画題

中央に座るコペルニクスの周囲には、様々な観測器具が描き込まれている。画面右の大きな交差した角材のようなものはクロス・スタッフである。「ヤコブの杖」とも呼ばれ、交差の位置を変えることで太陽や星の高さを正確に測ることができる。

コペルニクスの脇に置かれている図面は、主著『天球の回転について』の中で彼が実際に書き残した太陽系のイメージである。当時は天王星から外側の惑星が未発見なため、よく見ると土星の動きまでしか記されていない(※最外殻は惑星ではなく恒星の動きを示している)

《天文学者コペルニウス、もしくは神との対話》の基本情報

  • 制作者:ヤン・マテイコ
  • 作品名:天文学者コペルニウス、もしくは神との対話
  • 制作年:1872年-1873年
  • 製作国:不明
  • 所蔵:ヤギャウォ大学
  • 種類:油彩
  • 高さ:225cm
  • 横幅:315cm
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