作品概要

インディアンレッドの地の壁画》は、画家のジャクソン・ポロックによって描かれた作品。制作年は1950年から1950年で、テヘラン美術館に所蔵されている。

作品は、「アクション・ペインティング」により描かれている。ポロックは、1947年から「アクション・ペインティング」を本格的に展開した。「アクション・ペインティング」は、抽象的表現と形態の融合より創出された独自の技法である。

「ポーリング」(塗料を注ぎ掛けながら線を描く技法)、「ドリッピング」(塗料を撒き散らして滴らせる技法)、「スプラッタリング」(塗料を粒状に飛び散らす技法)により、作品を描いた。作品では、黄色、白色、黒色の線が複雑に入り組んでいる。下層は赤色にて塗り付けられている。

もともと個人の邸宅内に設置する壁画として制作されたといわれる。また、競売会社クリスティーズによる評価額(2010年当時)は2億5000万ドルとなり、ポロックの最高傑作といえる。現在、「インディアンレッドの地の壁画」はテヘラン美術館(イラン・テヘラン)にて展示されている。

テヘラン美術館は、1970年代に作品を購入していたが、1979年にイラン革命が起こった為、初めて一般公開されたのは2005年であった。革命勃発後から30年間、パブロ・ピカソ(スペイン)、ルネ・マグリット(ベルギー、シュルレアリズムの画家)、ウィレム・デ・クーニン(オランダ、抽象主義の画家)、ロイ・リキテンスタイン(アメリカ、ポップ・アートの画家)の作品と共に、「インディアンレッドの地の壁画」は美術館の地下にて保管されていた。

ポロックは1912年にアメリカで生まれ、第2次世界大戦中、アメリカに亡命していたシュルレアリスムの画家たちとの交流や、パブロ・ピカソやジョアン・ミロの影響を通じ、無意識から湧き上がるイメージを重視した抽象的なスタイルを確立させた。1940年代にはモダンアートに参入し、「ドリッピング」や「ボーリング」、「スパタリング」といった独自の技法を編み出し、1940年代後半に全盛期を迎えた。

本作を描く前年には、ボロックは米・ライフ誌によって「彼は合衆国で生きている中でもっとも偉大な画家か?(原題”Is he the greatest living painter in the United States?”)」という4ページもの特集を組まれている。

その全盛期の最後の年ともいえる1950年に生みだされたのが、《インディアンレッドの地の壁画》。上記の技法がふんだんに用いられており、名実ともにジャクソンポロックの最高傑作といわれている作品。

本作は、競売会社クリスティーズによる最新の評価額で200億円となっており、2006年にポロックの作品が記録した絵画の史上最高取引額1億4000万ドルをはるかに凌駕する額になっている。

本作は、ポロックが「精神自動症」の超現実的な考えに影響され、「アクション・ペインティング」を本格的に始めた年から3年の作品である。

彼はキャンバスを床に置き、さまざまな道具を使って缶から絵具を垂らした。ボロック曰く、「絵を描いているとき、私は自分が何をしているのか自覚がない。その絵と”知り合いになった”とき初めて、自分が何をしてきたのかが見えるのだ。変化やイメージを壊すことなどに対する恐れは全い。絵画は自分の魂を持っているからだ。」と述べている。

《インディアンレッドの地の壁画》の基本情報

  • 制作者:ジャクソン・ポロック
  • 作品名:インディアンレッドの地の壁画
  • 制作年:1950年-1950年
  • 製作国:不明
  • 所蔵:テヘラン美術館
  • 種類:油彩
  • 高さ:180cm
  • 横幅:240cm
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